制限こそが、自由を生む。Restriction is the Gate to Freedom


今年に入って、挑戦していることの一つが
白黒のみで描く、という行為。
白のインクと黒のインク。
白の水彩と黒の水彩。
時には鉛筆も使うが
基本的にそれだけの画材で描く行為。
そう聞くと、なんとも味気ない形の作品が
できそうだと思いません?
もともと色を使うのが好きな私も、
そう思っていました。
でも発見したのです、
白と黒の間には無限の色合いが出せることを。

黒に似たグレー、漆黒、闇のような黒、
光にかざすと少し茶色がかる黒。
黒を取っただけでも、
水の含有量や使用する筆が違うだけで
モノトーンならではの色のバリエーションができる。
それらの色合いを使い分けながら描く作品は、
モノクロだからこその良さがあるように感じている。
インスタグラムに日々の白黒作品の一部をアップしているので
どのような作品ができているかは、そこに譲るとして、
そもそも、なぜ色を白と黒に限定して
作品作りをしようと思ったのか?
それを通して何を発見したか?
について書いていきます。
● 制限が生み出す自由
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ここで一つ質問です。
仮に、あなたが今から絵を描こうとしている時に
「自由にどうぞ描いてね〜」
と言われたら、どんなリアクションをとります?
すでに描きたいものが決まっている人にとっては
「わーい、嬉しい」
となるかもしれませんが、
何を描こうか検討も付いていない人にとっては
「何をどう?」
と途方に暮れてしまう可能性大ですよね。
逆に、
花を描いてください、とか
コラージュだけで描きましょう等、
描く行為を狭めたらとっかかりやすくないですか?
何が言いたいかというと、
制限があるからこそ、自由になる、ということ。
それが私の場合は色だったというころです。
なぜならば、色を使うのが好きで仕方がないから。

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「じゃあ、年が明けてから一切色を使っていないの?」
というと、そうでもない。
お客様からいただいた制作依頼のお仕事は
色をふんだんに使っています。
そもそも「イメージは暖かい色で」等の指定があるので
当然、色を使います。
ただ、この「白黒」を経て、の「色ふんだん」って
何かが違うのです。
例えて言うなら、
白黒写真がカラー写真になるとか、
白黒しか映らなかったテレビがカラーになるとか、
そういう感じの違いです。
つまり、
色がより鮮やかにビビッドに
目に入り込んでくる気がするのです。
白黒になる前に見ていた、当たり前の世界のカラー、
ではなくて、革命的な色彩のパワーを感じるというか。
色が飛び込んでくるような感覚です。
モノクロだけの作品作りをする前から
色を見ていたはずなのに、いつしか、
それが当然になってしまって、
色に対する感動や、色が持っている本来の鮮やかさを
見ているようで見れなくなっていたのかもしれません。
とは言っても、今年が始まって2週間ばかりの取り組みなので
何ヶ月か経つことで、また色々と感じることがでてくることが
あると予想しています。
実験は続くのである〜。
● 一言編集後記
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何気なく、見ている、今の景色も、
「ちゃんと」見ることを意識すると
全然違う風景が広がるのかもしれない。
それは、景色もそう。
いつも関わっている人、もそう。
何が当たり前で、
何がそうでないのか、
なんてことは、よくよく考えてみないと
わからないもの。
そんなことも思うのであ〜る。
ちゃんちゃん。
\Let’s enjoy this journey called life./
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2018.1.16 Tuesday(*KAYO-BI)
*KAYO-BI:毎週火曜日に更新しています。

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