水彩絵の具と油絵の具から感じる「万事塞翁が馬」物語 Life is Like a Box of Chocolates


今年に入って、能動的実験の1年がスタートしているのだが
前回の記事で書いた白黒作品に次いで始めているのが油絵。
絵に詳しくない人からみたら
水彩絵の具で描こうが、油絵の具で描こうが
一緒やん、と思いそうですが、
なんせ、水と油です。
真逆です。笑。

● 水 vs 油
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水彩絵の具の良さは何と言っても
準備が簡単だということ。(少なくとも私にとっては)
あらかじめパレットに絵の具を出しておいて
水に湿らせた筆で溶かして、すぐに描くことが可能。
つまり、思い立ったら、即描けるのが嬉しい。
また、滲みを活かせば色合い豊かな作品になる。
後片付けも、サッと筆を水洗いしたらいいだけなので簡単。
かたや、油絵の具は、そもそも、必要な道具が多い。
油絵の具は、当たり前だが、油分を多く含んでいるため、
水彩絵の具のように、水で絵の具を溶かすことはできない。
よって、専用のペインティングオイルが必要になる。
それを入れるための鉄製油壷も。
また、使い終わった後に筆を洗うための専用の
ブラッシュクリーナーも必要だ。
さらに、筆だけではなく、
ペインティングナイフもあったほうが良い。
そして、油絵の具は、乾くのが遅い。
よって、一つの作品が完成するのに時間がかかる。
つまり、一般的に言うと
水彩絵の具よりも、油絵の具のほうが、
手間も時間もかかるというわけだ。
● 何が良い?何が悪い?
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「じゃあ、油絵なんてしなければいいじゃないか」
という話になるのだが、
油絵の具にしかない、良さもある。
突然だが、私の好きなことわざのひとつ
「万事塞翁が馬」。
念のため意味をざっくり言うと、
幸せが一転して不幸に、
逆に不幸が幸せに転じる可能性もあり、
何が良いか悪いか、なんていうのは
そう簡単には言えないものである
という意味合いだ。
絵の具ひとつとってもそう。
私からしたら、今のところ、油絵の具は
使いづらく、難しく、面倒な画材、
という印象が強いのだが(笑)、
例えば乾くのが遅いおかげで、
作品とじっくり対話しながら描き進めることが可能だ。
また、油絵の具独自の鮮やかで艶やかな色合い
それを重ねることでできる色相は、水彩では出せない。
さらに、油絵は失敗しても上に重ねることで
やり直しがきく、という便利な利点がある。
逆に言うと、水彩の欠点は、やり直しが難しいところ。
失敗した上に水彩で描いても、絵の具の特質上
どんどん濁った色合いになってしまう。
だから、やっぱり、何がいいか、悪いかなんていうのは、
簡単には決断できないということになる。
短期的にみたら良いことも、
長期的にみたらそうでないことも、多々ある。
逆も、また、然り。
よって、すぐに「良い・悪い」と結論づけてしまうのは
もしかしたら、人生損しているのかも、しれない。
● 一言編集後記
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万事塞翁が馬って英語で何て言うのだろう?
と思って考えて出てくるのが
映画フォレストガンプで主人公が言っていた一文
“Life is like a box of chocolates. You never know what you gonna get.”
思えば、フォレストガンプの生き方そのものも
万事塞翁が馬ですね。
\Let’s enjoy this journey called life./
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2018.1.23 Tuesday(*KAYO-BI)
*KAYO-BI:毎週火曜日に更新しています。

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