個展終了報告//大阪個展Sense of Wonder
6月6日をもちまして、大阪個展”Sense of Wonder” in GULI GULI gallery終了しました。
あっという間の3週間。
コロナ禍での展示で、不安に思うこともありましたが、思いのほか、多くの方が足を運んでくださり、とても充実した展示となりました。
これまでのJournalでも綴っている通り、私にとって、GULI GULI galleryはとても思い入れの深い空間で、今回3度目となる個展でしたが、今回もいろーんな感情と想いを連れてきてくれる展示でした。
以下、会場風景とともに振り返っていきます。
当初、展示名は「Another World」にしようと思っていました。
コロナ禍から感じた、私たちが普段見えている世界の別の世界、という意味合いをこめて。
今回の展示に向けて一番始めたに描いたのが上記の作品でした。
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また、今回は制作の過程もつぶさに観察しながら描いていこう、と思い立ち、日々の制作過程や制作にまつわる思いをノートに書き綴っていきました。そちらのノートは会場で閲覧できるように。
読んでくださった方の何名かは「この日記を本にして欲しい」と感想を伝えてくれる方も。また一回目は作品を見に、二回目はこの日記を読みに、という風に、再訪してくださる方も何名もいらっしゃいました。
制作日記を読んでから作品を読むと、また違った形で作品が見えてくる、とのご感想も。
普段から「言葉とアート」を行き来しながら制作している私にとって、嬉しい感想でした。
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いくつかの新しい取り組みを試みた展示でしたが、そのうちのひとつが、一筆描きで、黒い紙にゴールドの線で描いた作品。自然の形やエネルギーを線として紙面に落としたものです。
「線画いい、すごく好き」というご感想をいただくことも多く、これまで描いていたものの、展示をしたことはなかったので、思い切って出してよかった、と思えました。
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もう一つの試み、それは、水彩絵具とインクをメインの画材をして描いてきましたが、今回はアクリル絵の具も多用したこと。
さらっと描いてきたものから、こってりどっしり描く心持ちで。
また「筆の代わりに手を使ったらどうだろう?」「枝で描いてみたらどうなるかな?」「水彩の上にアクリルで重ねてみると?」と “センスオブワンダー”な気持ちで童心に戻って描く試みをしました。
これまでのやり方に安住することだけはしたくない。
ギャラリーの方との打ち合わせ後、生物学者レイチェルカールソンの遺作となった “The Sense of Wonder”を読む中で上記の内容をクッキリと感じて。
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ショップコーナーでは2017年のGULIGULI galleryでの個展でご一緒し、2018年京都で二人展をした、アクセサリーブランドKatheさんと、一緒の会期でした。
彼女の作るアクセサリーの色合いと雰囲気が私の作品と同調していて、とても相性が良く(だからこそ3年前に二人展をしたわけですが)、彼女のアクセサリー空間にも作品を少し展示させていただきました。
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造園会社が運営しているギャラリーゆえ、緑豊かで本当に素敵な空間。
時間の流れ方が異なり、いつまでも居続けたい場でした。
搬出をしている時に、もはや仕事の仲間というよりも、心友のギャラリスト中川さんが
「これからの未来が楽しみだ」と言ってくれた、そのひと言に全てが集約されている気がします。
私とっての”Sense of Wonder”はまだ始まったばかり。これからも、もっと自由に、もっと貪欲に、そして軽やかに、たまに泥くさく、描き続けたい。その姿をこれからも皆様と共有していきたい。
このような状況下、足を運んでくださった皆様、気にかけてくださった方々、いつも応援してくれるみんなへ。心から、ありがとう。
また、ひとつ、終わりがあって、新しく、始めていきます。
Special thanks to…
撮影 @_107_
ディレクション @tomoki_hayashi_80
ギャラリスト. @guliguli.jp
Kayo Nomura
2021.06.08