永遠と一瞬の中を彷徨ったライブペインティング Eternality in that Moment

2019.04.23


4月20日から始まった個展、Moment of Eternity
初日のオープニングイベントLive Music x Drawingが終了しました。

雑記のような形で、Facebookに所感をあげていますので、
ここでは、振り返りも含め、Live Drawingの始まりから終わりまで、の全体像をお伝えしていきます。
(長文になりますので、お時間のある方のみお読みください汗)

●ことの始まり
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そもそも何故このイベントを企画したかというと
漠然と「いつかライブペインティングやってみたい、、でも怖い、、。」と思っていたのです。

そんな中、枝香庵Flatでの個展開催が昨年8月に決定したとき、
なんと会場にステージがあったのです。

ギャラリーオーナーの荒井さんもまるで私の心を読んだかのように
「もし音楽家のお知り合いがいたら、ライブペインティングやってもいいわよ。ふふ」
とおっしゃる。

でも残念ながら私には、音楽家の友達いないですけど、、
と思い、月日は流れていったのですが、

昨年末Haruka Nakamura さんの「12月のカーテンコール」を聴きに行った時に、
「ああ、歌うように描きたい」と思い、「やっぱりライブペインティングに挑戦したい、、」
という気持ちがむくむくと再起動してきました。

そんな折にSNSで知り合ったドイツの音楽家Tobias Wildenさん、そして、
「12月のカーテンコール」にも参加されていたトランペット演奏者の鈴木雄大さんが、
私の呼びかけに対して、「やりましょう!」と賛同してくださったのです。

直接お会いしたことがなく、どのような結果を私ができるのかわからない。

でも快諾してくださった。

Tobiasに至っては、ドイツからわざわざ来てくれることに、、。

●当日までの道のり
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今年に入ってからは、
英語と日本語を交えてスカイプで打ち合わせをしたり、
雄大さんとは東京でお会いしたり、メールでやり取りしながら、
準備を進めていきました。

当日が近づくにつれ、ドキドキ感が増していったので
自宅で予行演習なるものもしてみたけども、
どうもしっくり来ず。

「現場の空気を感じながら、ただ集中して描いていくしかない」という結論に至り、

「とにかく全力を尽くすこと」
「場を信じ、来てくださる皆様の空気感を感じながら集中しよう」

ということだけ決め、
具体的に何を描くのかは敢えて決めずに当日臨みました。

●そして、前日
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前日のサウンドチェックでようやく3人が対面できました。
Tobiasも雄大さんも初めての共演。

でも。
まるで長年一緒にやってきたのか、というぐらい息が合っているように
私の耳には聞こえました。

私の準備はというと、
「紙の大きさはどうしよう?」
「本当は床で描いた方がやりやすいんだけどもなぁ」
「でもそうすると見にきてくださる方は、作品見えないよなぁ」

とあれこれ考えながらレイアウトを決めていきました。

結局、お客様にとって一番見やすい形がいいよね、
という結論になって、壁に貼り付けてレイアウト完了。

画材は、白と黒のみを使う、と初めから決めていました。
その理由はシンプルで、あまりにも色数が多いと迷ってしまう可能性があるから。

普段の私の色合いは、カラフルなので、白黒だけで描くことも
挑戦の1つでしたが、それは数年前から描いている白黒シリーズ
培った経験を生かしていける、という静かな確信はありました。

●当日を迎える
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その日、一部始終の模様をビデオで撮影してくれる
と昨年11月に展示をさせていただいた世田谷百貨店のスタッフのゆうじろうさんが
申し出てくださり(ゆうじろうさんは、LAで映像技術を学んでいました)
嬉しいとともに、撮られると思うとさらに緊張度は増していったのですが、

時間が近づくにつれ、次々と来られる方を前に
緊張さらにぐんぐんと高まる、高まる。

いよいよ時間になり、皆様が席につきました。

はじめに、雄大さんがトランペットで音を連ね、
そこからTobiasのギター、

世界観が出来始めたところで

私が描き出す、
という流れでスタートしました。

●40分という一瞬
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Tobiasと雄大さんの音楽は、
私にとっては、「旅路」なイメージでした。

どこか遠い国に一人で目的も行き先も決めずに、
旅をしているような感覚になった。

その感覚を頼りに、白と黒を積み重ね、線を描き、
時にはバシャっと垂らしたりしながら、積み重ねていった作品。

本当は引きで全体を確認しながら描きたかったものの、それもできずに、
感覚を頼りにひたすら描いて完成した作品は、

私にとっては、どこか船のような山のような、
異国を感じさせるような内容になった。

いつがやめ時なのか、
今、何時何分なのか、
あとどのぐらいで音楽が終わるのか、

我に返る瞬間と、
音楽と会場と一体となって描く時間と
交互に現れた。

時空が歪むといったら大げさだけども。

● 終わっての所感
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終わってみたらあっという間。
一瞬の出来事すぎて、「あれ?」と拍子抜けするぐらい。

今は、まるで、全てが夢だったのではないか、とも思う。

自分の拙い語彙力では、まだこの気持ちをうまく表現できないのですが、
このような機会に恵まれた幸運と共に、
Tobiasと雄大さんとの奇跡のようなコラボができて、
素直に幸せです。

失敗するか、成功するか、どうなるかわからない場というのは、怖い。
でも、やっぱりやってよかった、と今は感じています。

参加された方からは
「もともと抽象画は興味を持ちづらかったのですが、野村さんの絵をみて印象がまったく変わりました。感覚を刺激してくれる絵。そんな野村さんのLive drawing。その場で描いていく中で、刻々と描かれるものが更新されていく感じ。大きな紙で間近で描くと全体観つかむの難しいと思うのですがすてきな構成。
ドイツからこのために来日されたトビアスさん、トランペッターの鈴木さんの音楽が連動してく感じがよかった。」

「何しろ良い場でした!!音・息遣い・汗・・・・さらに想い′s・・全てが封じ込められた作品。。。次がまた楽しみです!!!」

「次女が良い刺激をいただいて、しばらく興奮さめやらず目をキラキラさせてました。そして、絵は空想が広がればいいんだよという彼女の言葉が大人びていてびっくり。かよさんの絵をみて大きなことを決めるときの絵だいってました。不登校から学校へ復帰したここ数週間の気持ちと重なったのかもしれません。素敵な空間と作品をありがとう。」

「佳代さんが、ぐっと入り込んだあの瞬間を感じることができた時、ちょっと鳥肌がたった。あの場の空気や感じたことを文字、言葉で表現するのは残念ながらすごく難しい。なかなか体験できない時間を過ごすことができて、本当に良かったな。」

という感想をいただいたことから、やって良かった、と。

表現すること、伝えること
そこから何か伝わって
目の前にいる人の行動や気持ちが変わる

そんなきっかけになるといいな。

周りの人にとったら、ちっぽけな挑戦かもしれない。
でも私にとっては確実に大きな一歩だった。

その時間を共有してくださった皆様に、
心から感謝をし、本日のKayo-bi Journalを終えたいと思います。

●おまけ
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Tobiasと雄大さんはその後、
一緒にレコーディングをする運びになりました。
雄大さんのスタジオがある秋田へと一緒に旅立って行きました。
こうやってつながりが次々とつながっていくのがまた嬉しい。

それを収録したCD、今年中に形になるそうです。できたらまたこちらでも宣伝したい!
(写真はTobiasが送ってくれた秋田でのレコーディング風景)

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2019.4.23 Tuesday(*KAYO-BI)
*KAYO-BI:毎週火曜日に更新しています。

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