沖縄で「選択をすること」について考える To Choose Your Life

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●3年ぶりの沖縄にて
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梅雨入りした沖縄で何日間か制作に取り組んだ。
ちょうど3年前の同時期、同じホテルで滞在をしていた。
そのホテルはその頃ちょうどオープンし(正確に言うと、以前は違うホテルがオーナーだったのを、他のホテルが買い取って、リニューアルオープンしたのだ)、そのため、新規スタッフの方が、ホテルの従業員として多く働いていた。
従業員の多くの方は沖縄の外から応募してきた人が多かったそう。
その中のひとり、Nさんもそうだった。
 
●3年前の自分
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彼女の担当エリアであるカフェテラスに私はよく行き、読書をしたり、ぼーっと海を眺めていた。その当時、つまり今からちょうど3年前、まだ私は「絵を描くこと」に行き着いていなかったのだ。
もっと言うと、自分の人生に悩んでいた時期だった。
大学卒業後、マスコミ、外資系企業、シンガポール勤務、と着々とキャリアを積み上げていっているように思っていた反面、「本当にこの生き方をしたかったのか?」という問いが頭の隅から離れず、たったの1年で、念願だった海外勤務をやめ、日本に帰国したのがその半年ぐらい前のこと。
それから、ずっと、「では、何をしたいのか?」「どう生きたいのか?」と
自問自答する日々だった。
ちょっとしたきっかけで、そのNさんと話すようになり、気がつけばお互いの身の上話をする仲に。その彼女も、これまで勤めていたキャリアを全てリセットすべく、これまでの地を離れ、沖縄に移住してホテル勤務をすることにしたのだと言っていた。
前回の沖縄旅行から少し経ってから、私は絵の道に行くことを決め、現在に至っているのだが、Nさんはどうしているのだろう?とたまにフッと思い出すことがあった。
だから、今回の沖縄滞在では3年前と同じホテルに泊まり、
さりげなく「Nさんいないかな」と探したのだが、姿は見当たらなかった。
最終日に意を決してスタッフの方に聞いてみたところ、
Nさんは今年に入って退職し、沖縄を離れたという。
彼女が今、どこで何をしているのかはわからなかった。
沖縄の風景を眺めてながら、彼女に想いを馳せた。
そして、3年前の自分を今の自分を重ね合わせた。
この3年間という間で得てきたものと、失ってきたものを。
 
●選択することの残酷さ
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何かを選ぶということは、他のものを捨てるということ。
何かをする、ということは、他のものに時間を費やすことをやめること。
そう思うと、一つの決断によって、人生の方向性というは
随分と変わっていくということにもなる。
何気なく、日常で選んでいることに対して、
「本当にこれなのか?」と意識しながら過ごしていきたいと、
今回の沖縄滞在で感じた。
さらに言うと、3年後も沖縄に戻ってこれたらいいな、と。
その時は、一体どういう気持ちで海を眺めているのだろうか。
どの決断をするにしても、後悔しないよう、主体的に生きていきたい。
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2016.6.7 Tuesday(*KAYO-BI)
Kayo Nomura
*KAYO-BI:毎週火曜日にブログを更新しています。

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