創造性を味方につける生き方 How Do We Captivate Creativity?

NEWYORK-OFFICE2
来月の9月20日から始まるニューヨーク展の
個展会場は会員制のレストラン。

そこは、かつてアンディー・ウォーホールが所有し、
ジャン・ミッシェル・バスキアの自宅兼アトリエに使用されていた場所だ。

バスキアは言わずと知れた、80年代に活躍した路上の天才画家だが、
薬物の過剰摂取により、27歳という若さでこの世を去っている。


 
●才能に押しつぶされる天才

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著名なアーティストの一生を読み解いていくと
ピカソのように92歳まで意識明瞭で最後まで健康体で
生き抜いた者もいれば

上記のバスキアやゴッホ、日本人では鴨居玲など自ら命を絶ったり、
自傷行為をし、この世を去っている者とに二分される。

世の中の賞賛を浴び、脚光を浴びるほどプレッシャーを感じたり
他人にどう思われるのかを気にしてしまうからなのかもしれない。

また、自身の創造性に限界を感じてしまうからなのかもしれない。

真相は定かではないが、絵を描いている人に限らず、
何かをクリエイトして世に発表している人達は多かれ少なかれ
同じような生みの苦しみを感じているのではないかと思う。

 
●創造性と仲良くする方法
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このことについて考えるとき、一番に思い浮かぶのが村上春樹。

彼は、大学在学中にジャズ喫茶を始め、
29歳でひょんなことから作家デビューし
30代前半で店をたたんで本格的に作家としてやって行く際に、
健全な生き方をしよう
と心に決めたという。

それはどういうことかと言うと、
作家にありがちな夜型生活や、タバコやアルコールを摂取したり
自由奔放に生活をし、創作活動をしたりしなかったり
という気まぐれな生活の真逆のことを心がけた、ということだ。

つまり
・朝型人間になり
・タバコを辞め、
・アルコールは多少たしなむ程度にし
・毎日ランニングかスイミング等で体を動かし
・規則正しい生活を心がける、
というものだった。

そういう生き方は、一見面白みに欠けるような気になるかもしれない。

そして、アーティストの生き方へのイメージと
かけ離れているように感じるかもしれない。

だけど、規則正しい毎日を通して、
彼は、長年定期的に作品を世に発表し続けることができているし

その多くは日本のみならず全世界的に評価を得ている。

無論、規則正しい生活をすることだけが
創造性の鍵を握るとは限らない。

だが、仮に創造性の神様がいるとしたら、
少なくとも破天荒で支離滅裂な毎日を送るよりは
日々、肉体を健全な状態に保ちつつ、
規則正しく創造活動をし続ける人を応援してくれそうな気はする。

生き方に正しい・正しくない、
なんていうものはないし、

どのような生活スタイルをするのも本人の自由であり、
ピカソがどのようなスタイルを貫いたのかはわからないけれども

私は少なくとも、村上春樹流の創造性を味方につける生き方をしていきたい
と思うのであった。

結局のところ、選択の問題なのだから。
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2016.8.23 Tuesday(*KAYO-BI)
Kayo Nomura
*KAYO-BI:毎週火曜日にブログを更新しています。

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