絵の中にある孤独と無限の広がり Art as Solitude and Expansion
先週、岡山でお仕事があり、行ってきた。
その合間に、岡山市内にある医療法人ゆたかグループの
イエスデンタルオフィスに伺った。
グループの理事長をしておられる渡辺豊さんは
2年前の初個展の時から、私の個展に来てくださっている。
そして、その度にいくつかの作品を購入してくださっている。
ありがたいことに、イエスデンタルオフィスに
それら作品の一部が展示されているのだ。
初期の動物シリーズから、最近の作品まで、
玄関先、廊下、治療室、そしてお手洗いにまでも。
まるで、自分の小さな展示会のような感覚に陥った。
●絵はどこで、本領を発揮するのか
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絵というのは、壁に飾られ、人目に触れて、
初めて意味の成すもの。
逆に言うと、どれだけ大切に保存されていたとしても
人知れず倉庫の中に眠っていたら、ないのと一緒。
そういった意味で、今回直に作品たちが多くの方の目に
触れているその機会を経て、とても感慨深かった。
そして、願わくは、
その作品たちを通して、何らかの形で心が動く感覚を
感じれてもらえたとしたら、もう何も言うことは、ない。
●孤独と、無限の広がりへ
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現在、来る9月のニューヨーク展への準備真っ只中なのだが、
どんな展示にするか、テーマはどうしようか、どんな作品にするか、
と考え、それを紙に落としていく行為は、とてつもなく孤独である。
それが人に受け入れてもらえるかどうか、
やっぱり気になってしまうからだ。
「これでいいのかな」「大丈夫かな」
という不安がせり上がってくる度に、
思い描くのは、その作品を見た人の心を動かす、
というイメージ。
その光景は闇から光へと無限の広がりを感じさせるもの。
●役割を生きるということ
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先のデンタルオフィスで働く歯科衛生士さんともお話をしていたら
「職場に素敵な作品が飾られていて、ここに来られるお客様もですが、
私自身、癒されているんです。」
との言葉をいただいた。
「絵には、やっぱり絵の役割があって
それを通して、私にも役割がある。」
そのことに、また一つ、確信を得た出来事だった。
大なり小なり常にある不安を抱きしめて、
今日も、ひとつ、またひとつ、と
筆を入れていく作業に身を投じるのであった。
豊さん、いつも、ありがとうございます。
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2016.7.12 Tuesday(*KAYO-BI)
Kayo Nomura
*KAYO-BI:毎週火曜日にブログを更新しています。
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