昔の点々を繋げる「今」 Connecting the Dots of Now and Past
あまりにも有名すぎるスティーズ・ジョブス氏の
2005年のスタンフォード大学の卒業生に贈るスピーチ。
主に3つのことについて話していたが、その中での一つ目、
点を繋げる話(Connecting the dots)について、先日リンクする出来事があった。
それは何かと言うと、立て続けに、
昔会社員をしていた頃の先輩と同僚に会う機会があったのだ。
1人は、新卒の時に入ったマスコミの、記者職の先輩。
もう1人は、マスコミから転職して入った外資系の会社の元同僚。
●苦悶の20代
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現在、私が絵を描いており、毎日充実している、という話をすると
二人揃って「よかったねぇ。一緒に働いていた頃、悩みまくっていたもんね」
と言われた。
記者の先輩には
「ノムラちゃんさ、パソコンの前に付箋をたくさん貼っていたよね。
そこに自分を鼓舞するためのフレーズを書いていたよね。」
た、確かに、そんなこともあったかもしれない…。
外資系の元同僚からは
「ほんっと〜にずっと悩んでいたよね。
しかもその後シンガポールにまで行っちゃってさ、
今絵を描いているだなんて、なんだか不思議だわぁ。」
た、確かに、世界を股にかけるビジネスウーマン目指して
日本を飛び出したっけ。
それは、なんでかというと、
先輩と元同僚が言っていた通りおそろしく悩んでいたからだ。
「本当に自分がやりたいことって何なんだろう」
という問いが、会社員になってからずっと頭の中にあり、
マスコミで営業職として九州を飛び回っていた頃も
新宿のオフィスビルで広報だのマーケティングだのに携わっていた頃も
はたまたシンガポールで日本の企業を東南アジアにプロモーションしていた頃も
「本当にこれなのか?いや、違うだろ…」
という思いから離れることができなかった。
●点から線へ
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でもね、紆余曲折を経て、絵を描き出してから
ようやくわかったのだった。
スティーズ・ジョブス氏がスピーチの中で言っていた
「You can’t connect the dots looking forward」
というフレーズが。
今、私が描いている世界は
悩みまくった会社員時代がなければ、
絶対に描くことができなかった世界だ。
光と影、の両極の世界を一枚の紙面に描くこと。
私が表現したい世界はまず、そこにある。
たくさんの影の部分を、これまでの人生の中で沢山体験してきたからこそ
表現したい、と思い、また、表現できるのだと実感している。
仮に、何の苦労もなく、すんなりと絵の世界に辿り着いていたら
今のような作品は、絶対に描いていなかったと確信している。
今の自分に辿り着くためには、どのステップを外してもダメだった。
それは会社勤め時代のことだけではなく、
生まれてから、今日まで、の全ての点のことを指す。
●昔の点、今の点
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そして、今も、悩みが全くないか、と言われたら、もちろん答えはノー。
日々悩んでいる。
それでも、これまでの経験を踏まえて、より確信を持って実感している。
「…you have to trust that the dots will somehow connect in your future」ということを。
苦しみの渦中にはそう感じることができなかったとしても、
必ず、それを抜けることができ、抜けた時に、
「あの苦しい経験のおかげで、、、」と思える日が必ず来るということを。
その確信があるからこそ、
苦しい状況がやってきた時に「苦しいな」「嫌だな」と思いながらも、
「きっと未来のどこかで、今感じているこの点も、線になっていくんだろうなぁ」
と信じることができる。
あなたは2016年の残り2ヶ月、どんな点を歩んでいくんだろう?
そして、それが2017年にどんな線として繋がっていくんだろう?
*スティーブ・ジョブス氏のスピーチって何?
という方は、こちらのリンクをどうぞ。
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2016.11.1 Tuesday(*KAYO-BI)
Kayo Nomura
*KAYO-BI:毎週火曜日にブログを更新しています。
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