目的と手段を履き違えていた話 What's Your Purpose?
突然だが、
アーティストになる前、私は通訳になろうと思っていた。
そして、通訳になる前は翻訳家になろうと思っていた。
そしてそして、その前は、英語の先生。
そう、どれもキーワードは「英語」。
そして、それはなぜかと言えば、
単に帰国子女であり、英語が得意だったから。
でも、実は、ある時、英語が好きではないことに気づいてしまったのだ。
それは通訳学校に申し込む数日前のことだった。
そこから、私は彷徨い出すことになる。
「一体、私は何が好きなのだろうか?」と。
● 手段と目的
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そもそもなぜ得意な英語を生かそうと思ったかというと、
それしかできないと思っていたからだ。
だが、そもそも、言語というのは、
何かを伝えるための手段だ。
ということは、何もしゃべりたいことがないのに、
英語を生かして話すことはできない 笑。
今は、その手段である英語を使って、
アーティスト活動をしている。
具体的には、海外で個展をする際に、英語で話をすること。
国内の個展に海外のお客様が来られた時に、英語で対応すること。
要は、英語は私にとって、
アーティスト活動を支えるための手段にすぎなかったのである。
帰国子女としてのラベルを貼って、大学では英文学を専攻し、
卒業後も英語を生かせる外資系企業、そして海外勤務、と、
英語を追い続けてきたわけだが、
それがいかにノンセンスだったのか、
ということは今、振り返ってみて初めてわかったこと。
● 無駄って何?
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でも、その時代があったからこそ、今、
海外のお客様に作品について説明する際に臆することなく話ができる。
そうすると、自然と絵を購入くださる。
よく「目的と手段を履き違えないように」というけども、
こういうことだったんだなぁ、ってようやく最近になってわかってきた。
そしてやっぱり度々思っている通り、
人生に何一つ無駄なことはない、と改めて思うのだ。
● 一言 編集後記
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無駄なことがないからこそ、たとえ、今もがき苦しんでいる人がいても、
それがその人にとってのギフトであると、今の私は、思える。
大抵、苦しみ抜いた先に、
本当の宝物というのは見えてくるものだから。
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2017.6.27 Tuesday(*KAYO-BI)
Kayo Nomura
*KAYO-BI:毎週火曜日に更新しています。
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