コインのどちら側を見たい? It's the Same, Really


私のことを知っている人に、このように言ったら驚くだろうか
「実は、人見知りなんです」と。
もともと、見知らぬ人の前では親の後ろに隠れて様子を伺うような子だった。
赤面症で、クラスの前で話すのが苦手だった。
自分から他人に声をかけるのを億劫に感じていた。
でも、幼稚園の頃にアメリカに引っ越すことになった時、
・何を思っているのかしっかり意見を言う
・何も発言しないと、クラスに参加しているとは言えない
という空気感の中、今のままではやっていけないことに気づいた。
そこからだ、初対面の人に声をかけることをしたり
人の目を見て話ができるようになったのも。
社交性は後天的に身につけたものだった。

● 対話を通して生まれる描画
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ここでいきなり話が飛ぶが、
今年に入ってから始めたDialogue in a Drawing。
始めた理由は沢山あるのだが、そのうちの一つが、
自分では絵を描くのに苦手意識があるけども絵そのものには興味がある、という方が、
自分の今の状態を知るためのツールとして役立てることができたらいいな、と思ったからだ。
あらかじめ、
自分の好きな言葉や大切にしている言葉、気になるキーワードなどを伝えてもらい
当日までに下絵をあらかじめ描いておく。
当日は、画材道具がところ狭しと並べてある机に向かい合って座り、
「好きな色や、今、気になる色は?」
という質問から始め、
仕事やプライベートの話、大切にしている言葉について、趣味や家族の話 等々
対話をしながら、描いていく。
不安に思っていることを話してくれる人もいる。
これからやってみたいことについて話をする人もいる。
今読んでいる本について語る人もいる。
どのような話も、その人のこと。
だから、どの内容が良くて、どの話が良くない、なんていう判断はない。
ただ、聴きながら、
時折感想や質問を織り交ぜながら描いていく。
そうした中で出来上がる作品がDialogue in a Drawing。
●コインには表と裏がある。
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冒頭の話に戻るが、私が生粋の社交的な人だったら
きっと、このような取り組みはしていなかったように思う。
なぜかというと、絵を描くことは、
自分だけの世界に思う存分浸ることができるものだから。
ここに敢えて「他者」を介在させながら描くことは
緊張するし、正直怖い。
でも、そういう思いがあるからこそ、
人の話を描きながら、その人の「今」を絵として描くことが
できている今がある、とも思うのだ。
この活動を通じて、誰もが本当は、
ただただその人らしさがあり、
物の見方や考え方が違うだけで
どのような人も違っているようで、
根っこは一緒なのかもしれない
そんなことを感じるのです。
そして、この活動を通して、強みを生かすことが、天職につながることもあるかもしれないけども
それと同じぐらい、自分の弱みこそが、自分を生かすことにつながることもあるのだと、思うんです。
結局は、一つのモノの、光の側面と、影の側面があるだけなのだ。
コインの裏表のように。
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2017.3.28 Tuesday(*KAYO-BI)
Kayo Nomura
*KAYO-BI:毎週火曜日にブログを更新しています。

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