Dialogue
ondo gallery , 東京 , 2021
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作品集「DIALOGUE」の刊行記念展示として原画展を開催。
世界が様変わりした2020年の春から夏にかけて、自然との対話を元に描いた作品たち。
作品集のあとがき:
「対話と絵」を軸に活動している私にとって、対話は人とだけのものではない。いかなる対象も、それに適している。 なかでも、「自然との対話」が私にとって一番親しみ深い相手だ。 日中移ろいゆく太陽を肌で感じながら制作する。 開けっ放しの窓から風がなびけば、手をとめ、それを全身で感じる。 夕暮れ時に、アトリエ近くに流れる川沿いを散歩する。 空を仰げば、世界とつながっていることを実感する。 海で隔てられた陸も、言語で遮られた壁も、見上げたら、一緒の空。 対話を通して、世界で起こっている分断の本質を掴んでいきたい。 周りにいる人たちのことをもっと理解したい。 そして、生まれてから片時も欠かさず一緒にいながらも、 一番把握するのが難しい自分自身と分かち合いたいと願っている。 だからこそ、私は、対話を通じて絵を描いている。 言葉だけでは知り得ない場所に潜り込むために。 この本に納められた言葉と絵が、あなたがあなたと周りの世界を、 よりよく理解するきっかけになってくれたら嬉しい。 理解することは「愛すること」 の最初に一歩につながる、 と信じて止まない。